古い日記

チェスも将棋も、そして囲碁もついに人工知能が人間を負かしてしまった。囲碁で世界一の中国人を破ったニュースは衝撃的であった。しかし、将棋でコンピューターが勝ったあたりから、コンピューターの進化のすごさが飛躍的になったことを報道していたため、いつかは囲碁も負けるだろうという予感のような、暗黙の了解はすでに形成されつつあったのだが、それにしてもその達成のあまりの早さに驚いた。
コンピューターは計算しか出来ないから、判断が必要なことは人間にしか出来ないという考え方があったが、囲碁という判断が抽象的と思われるゲームでもついにコンピューターが人間を負かしてしまった。コンピューターは計算と記録だけが得意なのであり、他は出来ないという説が一般的な考え方であった。しかし考えてみたら、人間の脳も生物の器官の一部であり、それは物質の一つに過ぎない。よって脳の働きも物質の働きの結果なのであり、別に神の領域のような不可侵な世界ではないはずである。霊的なものでもないし、オカルトでもない。つまり、コンピューターでも到達する世界のはずで、あとは技術の問題だけである。
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